2002年の健康保険法等が改正され、以降、抜本的な医療制度改革は先送りのまま、医療制度改革が進められてきました。
寄せられた政策のうち、医療関係を紹介します。
■安心できる医療体制の確立
●感染爆発に備えてゆとりをもった医療制度を設計する
日本の医療体制は、平常時でギリギリ需要を満たすように計画されています。そのため今回のような事態が起きれば、すぐにキャパオーバーになります。ギリギリのところで何とか需要を満たす計画を改め、ゆとりを持った制度設計にするべきです。グローバル化した世界では、今後も定期的に国際的な新規感染症の感染爆発が起こることが予想されます。ゆとりを持った体制を構築していく必要があります。
●コロナウイルス感染症受け入れ病院を支援する税制措置を行う
現在は、本来指定されていた感染症指定病院以外もコロナウイルス感染症患者を受け入れています。コロナ感染症医療は、取り組めば取り組むだけ、病院の経営が悪化します。そこで、コロナウイルス感染症受け入れ病院が倒産の危機を回避できるような税制措置が緊急に必要です。
●医療労働者の処遇を改善する
また医療労働者の抜本的な処遇改善(賃金ばかりでなく配置数など)が必要です。さもなければ、医療従事者の大量退職による医療崩壊が起きかねません。
●都立・公社病院の独立行政法人化はやめて、都立病院を拡充する
今後数年は続く可能性があるコロナ感染症に対応する医療体制を構築する必要があります。都立病院の拡充ばかりでなく、都立病院から公社病院へと経営形態が変更された公社病院を都立病院へと再編・拡充する必要があります。都立・公社病院をまとめて地方独立行政法人化は、この真逆の政策です。即刻都は都・公社病院の地独法化を断念すべきです。
●都立病院・市民病院の病床数を増やし、医療スタッフの待遇改善を行う。
●コロナで課題が浮き彫りになった感染症における医療体制を強化し、保健所予算を確保する。
●都立病院を維持・拡充する。
新型コロナウイルス対応でも、公的病院の役割の重要性が再認識されました。特に小児科や産婦人科、救急対応など、医師不足で民間では担いにくい分野で公的病院が果たす役割は大きいものです。都立病院は独立行政法人化せず、都民の生命と健康を守る役割を直接担うことを求めます。
●現在流行している新型コロナウィルス感染のように感染症が流行った場合、また、災害時や事故が起きた場合、速やかに対応できる緊急時医療対策チームを設置する。